水が飲めない、妊婦のつわりが嗅覚に与える影響

水が飲めない、つわりが嗅覚に与える影響普段は、問題なく飲んでいるのに、ひどいつわりで水が飲めないほど嗅覚が敏感になる妊婦さんが多くいらっしゃるのではないでしょうか。

特につわりとの関連が疑われているのはホルモンバランスの変化です。

妊娠後体内ではヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)と言う物質が増加します。この物質は妊娠を準備し維持するプロゲストロンと言うホルモンの生成に不可欠なものです。妊娠状態を継続するために不可欠なので、妊娠が確定すると分泌されるようになるわけです。

妊婦ではhCGが増加し始める時期と、水が飲めないといったつわり症状が出現する時期に一致が見られたため、関係性を疑われているのです。

しかし、なかにはつわり症状が出ない妊婦さんも存在することから、決定的な原因とは結論付けられているわけではないのです。

もうひとつ、関連性を持つと見られているのは、エストロゲンの分泌量の増加です。エストロゲンは美肌ホルモンの異名を持つことからも分かるように細胞の水分保持や柔軟性の維持に大きな役割を担っています。妊娠中は赤ちゃんの成長のためにエストロゲンの分泌量も増加します。

その影響で嗅覚が異常に敏感になり、水が飲めない等の状態変化をもたらす可能性も指摘されているのです。

ホルモンバランスの変化の副次的反応として、自律神経の調子の乱れも注目されています。自律神経は交感神経と副交換神経からなり、アクセルとブレーキの関係になります。

ホルモンバランスの変化で交感神経が活発になり神経の伝達も影響を受け、ニオイに敏感になり水が飲めない等の症状を招くとも考えられています。

他方で妊婦が赤ちゃんを守る本能による、と言う生物学的アプローチから、水が飲めない症状が説明されることもあります。ニオイをかぐことは食品の鮮度や腐敗の危険性を瞬時に判断する側面をもっているので、妊婦が胎児を保護するために本能的にニオイに過敏になるというものです。 このような背景をもとに、水が飲めない等のつわり症状が現れると考えられていますが、脱水などのリスクがあるので対策を講じる必要があります。

妊婦さんが水が飲めないときの対処法

妊婦さんは妊娠前に比べて新陳代謝が活発になり、汗をかきやすい状況に変化しています。しかも胎児の成長のために血液循環を行う必要性が高まり、血液量そのものも40-50%も増加すると言われています。

水が飲めないままの状態が続くと、血液の粘度が高まり血栓のリスクが高まったり、血液中の電解質バランスにも悪影響を及ぼす事態が懸念されます。

人間の組織の60%以上は水分で出来ているともいわれており、特に妊娠中は水分要求量も通常の1.5-2倍の水を必要としているのです。妊婦さんであれば1.5-2Lほどの水分を必要としています。母体と胎児の生命維持の為にも、大量の水分が必要なので、どうにかして水分を確保しなければならないのです。

特につわりの酷い時期におすすめなのが、炭酸水です。ダイエット目的で飲む人も多いようですが、炭酸独特の爽快感を味わえるので、世界に目を移すと、各国では炭酸水は良く利用されています。特に人気が高いのがジンジャーエールです。ショウガは吐き気を抑える作用を持っているからです。

炭酸水は刺激が強いので苦手、と言う場合にはスポーツドリンクがお勧めです。たいていのスポーツドリンクにはブドウ糖などのエネルギー源のほか、電解質を含んでいるので、つわりで消耗した体力回復と脱水症状防止の両面で役立つわけです。スポーツドリンクでは糖分が気になる妊婦さんには経口保水液があります。電解質バランスに配慮されているので脱水状態も改善してくれます。

もちろん水分は食べ物に含まれる水分からも摂取できます。しかしつわりが酷いと食欲も低下してしまうので、妊娠中は意識的に水分を摂取することが赤ちゃんの健やかな成長の為にも不可欠です。